感謝の日々
Iさん(88歳)は仙台市街地の老人ホームにいます。7階の個室で、いつも神様に感謝の日々です。1カ月前の10月に、この部屋で洗礼を受けられました。今回訪問しましたら、にこやかに迎えてくださいました。今日は腰が痛いということでしたが、神様への感謝は手放さないで、むしろ喜んでいました。早速、癒やしの祈りを致しましたら、大変喜んでおられました。話しているうちにどんどん元気になっていかれました。
抑留生活の中で…
この年でもいつも忘れられないのは、20歳の頃、中国の満州からソ連(今のロシア)のシベリヤ抑留生活になってしまった時のことだそうです。重労働の中で、肺炎になり倒れました。ベッドの上で、うわ言のように「荒城の月」を歌ったのを、ソ連の軍医が聞いて「この青年を助けなければ」と思ったそうです。この軍医は日本で学んだことがあり、たまたま「荒城の月」を知っていたのです。(※Iさんは少年時代から詩吟を習わされて、歌がとても得意な人です。苦しいときに、故郷が恋しくて歌ったのでしょう)この軍医が精魂込めて治療したので、Iさんは助かったのです。
その時、Iさんは高熱で、はっきりは覚えていないのですが、病室のIさんの同年兵がその様子を見ていて、後でIさんに教えてくれたそうです。その軍医は、Iさんが治ってからも、重労働から軽労働に変える措置を取ってくれて、しかも新しい仕事では人間関係も良く、シベリヤ抑留生活の中ではありましたが、Iさんは不思議と大事にされ、楽しく過ごせたそうです。
信じて洗礼を受ける
その後、無事に日本に帰り、良く分からないが自分は神様に守られたという思いはいつもあったそうです。信心深い方で仏教に熱心でしたが、後に、孫のI兄から聖書の話を聞き、祈ってもらう内に信仰が与えられてきました。牧師が何度か訪問し、信じる決心をして、先月、洗礼を受けられました。今は、20歳の頃、試練の中で守ってくださったのは聖書の神様だと知っています。そして、生かされている喜びを感じています。老人ホームでは、周りにいる方々のため、仲良く、楽しくできるようにいつも願い、心がけておられます。
詩吟でゴスペル
朝起きると、7階の個室の窓を開けて、詩吟で日本語ゴスペルの「やすらぎの歌5集、天のよろこび」を歌うそうです。以前は、朝に般若経などを唱えていたそうです。永年してきたので、他に、先祖を拝むことばも出てくることがあったそうです。ところが、洗礼を受けてからは、先祖を拝むことばを唱えると胸が苦しくなることに気がついたそうです。先祖は尊敬することはあっても、拝む対象ではありません。聖霊様がIさんを清めてくださったことを感謝しました。
証し:E.K